2011/04/06

勇者日誌5

この記事はフェクションです。
実際の人物、団体、その他もろもろとは関係ありません。
また、まれにくしゃみが出ることがありますが、一切の責任を負いません。
おお勇者よ、そなたが次のレベルに上がるまで、経験値10721必要じゃ。


<前回までの流れ>
1月7日
家の前に兵士が20人くらい押し寄せて、城まで拉致?連行?された。
どうしよう。

イカツイ短パンのおっさんと、裸エプロンのじいさんと、俺と、4枚くらい重ね着したじいさんと、6歳くらいの子供が王様の前に並べられてる。
両隣は温度差ありすぎだ。

このメンツじゃ、イカツイ短パンのおっさんに頑張ってもらうしかない。
俺が選ばれないように頑張れ、イカツイ短パンのおっさん。

王様が床につきそうなくらいのローアングルから1人1人眺める。
何でこんな変態が王様やってんだか。

「皆のもの、勇者になってほしいものを指差せ」
王様の有難いお言葉に従って、俺はイカツイ短パンのおっさんを指差した。
じいさん2人と子供は自分を指し、イカツイ短パンのおっさんは俺に向かって両手を広げてきた。

もしかして・・・

「10票か、ふむ・・・決まったの」
勇者任命以外仕事がない王様のくせに、ニタニタ笑いやがって。

王様とイカツイ短パンのおっさんの御乱心タイムだ。
<以上>



1月8日
3番街のゴーレムさんに前勇者どもの情報をリークしてから4日、俺のブログがニート日誌が勇者日誌にタイトル変更するというゆゆしき事態が起きてしまった。
1年くらい部屋に立てこもって諦めてもらうつもりだったが。

オカンと兵士によってベッド以外、家具もゲームもコレクションも、というかドアと窓まで撤去され、部屋にいながら外のすがすがしい空気を吸える、超解放的で超シンプルな部屋にされていた。


うん、出よう。


こんなプライバシーも何もない町、こっちから出てってやる。
下に降りると、オカンがスライムのあぶり焼きとクラーケンのステーキを作ってくれていた。

今まで食べたことのないご馳走だ。
きっと、旅立つ俺のために用意してくれたのだろう。

俺は、丁重に皿を持ち上げ、思い切り壁に叩きつけた。

ありがとう、オカン。 いや、母よ。
できれば、次からゲテモノでの送り出しはやめてね☆

こうして、俺の長い長い冒険ブログが始まった。

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