2010/08/13

かまうぃたちの夜(復刻版)

第5章 関西人=納豆嫌いじゃないよ
そんな感じで知らない国自慢を聞いているところに、二階から中年夫婦の男性の方が降ってきた。
「あああぅああう!!!!! 兄ちゃん、背中が痛い!!!」
受け身に失敗したらしい。

「はいはいホイミホイミ」
僕が答えると、…たしか、香山とかいう中年の人が起き上がる。
バク宙をしようとして、なぜか背中からまた落ちる。
「あかん、ホイミじゃ治らへん… ベホマしてベホマ!!!!」

「え? バイタルスター使えば治るんじゃ…」
「それ、別の話やん。 背中にフォースエッジもないし。」
知らんがな。エボニー&アイボリーでもつけとけや。…と言ってしまいたかったが、我慢した。
「香山さん、2階から降りる時はアンタッチャブル使えって言ったでしょう」
リーさんが声をかける。
何このペンション?

「あぁ、リーさん…いや、ホーリーウォーターで代用できひんかなって思ったんや。」
「奥さんがどうなってもいいんですか。 結婚してから仕事そっちのけでラブラブだった。
そうおっしゃったのは香山さんでしょう…ヒヒヒ…」
そこまで喋って、リーさんは僕たちが見ていることに気付いてヨダレを拭いた。

「あぁ、一応紹介しとこうか。 この子は私の姪で、レーシングタイヤみたいな顔の真理です。 こっちはハンドル顔の透君」
ハン…ドル?
「やだ叔父さん、クラッシュするわよ」
レーシングタイヤ顔が言い返す。

「そうかー、よかったなぁ。」
そう言ってくれた香山さんを顔を振りながらヤラしい目つきで眺め回す。
「な、何やねんな。この体は家内のもんやで!」
じゅる…

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