2010/08/19

かまうぃたちの夜(復刻版)

第14章 わきあがる疑惑
・・・・・・待てよ。
ぼくはふと疑問に思った。
ぼく達は初めから、犯人は泊まり客以外の超変態だと決め付けていた。
でも本当にそうなのだろうか?
犯人は、顔見知りでありながら、皮をかぶっていたんじゃないだろうか?

そして犯行のあと、なにくわぬ顔でみんなといる。
そう考えると、誰も見つからない説明がつく。
それとも、何か方法があるのだろうか?
窓の割れる音がしてから、ぼく達が駆けつけるまでのあんな短い間に、空き部屋を探して隠れることが・・・・・・。

できるわけがない。
そこから、さらに犯人探しをかいくぐるなんて・・・・・・。
きっと、犯人は見えているが見えていない、そうに違いない。

では一体いつ?
どこで?
どうやって気づかれずに、あの変態を仕留め、戻ってくることができるのだろう?
変態と知り合いで、部屋に入り、仕留め、鍵をかけた。
それも物音一つたてることなく。

でも、それだけだと、誰かが犯人だとは特定できない。
となると・・・・・・。
事件は現場では起きず、会議室で起きた。

そうか・・・・・・。
ぼくには真相が見えてきた。
犯人が不可能犯罪の達人だというわけではない。
犯人も、犯行現場もぼく達には見ていた。
にもかかわらず、心理的な見ていないと認識していたのだ。

「どうしたの? ハートブレークショット受けたような顔して」
真理がコンバットナイフで襲いかかってきた。
「なんでぼくなんだよ。 リーさんの方が倒しがいがあるでしょ」
「いいじゃないの、誰でも。 それで、どこから斬られたいのよ」
「そんなことより、真相が分かったんだ。 超変態の正体がね」

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