2009/09/07

かまうぃたちの夜(16-1)

第16章 そして天空へ
「どうするつもりなの?」
真理が聞く。
「とりあえず6万で彼女たちを買う・・・・ヒヒヒ!!」
なぜかリーさんが答える。
「真理ちゃんがおとりになってくれ。 気配を消して奴らの背後に回る」
屋根まで届きそうなクボータさんが寝言を言い出す。
絶対、気配消せないから。 最注目だから。
「ま、こんなことになったんじゃ、朝まで仲良くなんていかないな」
犯人達のリーダーが答える。
「そういうことだ。 人質を無事に返して欲しけりゃ、言うことを聞くんだな。」
犯人達のボスが答える。
「わかった。 で、何をすればいいんだ?」
リーさんが聞く。
「雪が止むまで大人しくしてろ」
犯人達のチーフが答える。
「アニキ達、そんなゆるいこと言ってないで、さっさと糸コン突き刺してやりましょうぜ」
犯人達の唯一の弟分が答える。
すごいバランス悪いのな、こいつら。
と考えつつ、ぼくも空気を読んで喋る。
「お前が糸コンを突き刺したのか!?」
「え? あ、うん。 ホームセンターで売ってた建築用糸コン打ち機を改良したので。」
ホームセンターには色んな機械が売ってるらしい。
そう思っているとき、突然、今日子さんが語り出した。
「お願いですから、裏にあるスノーモービルだけは使わないで下さい! 私がへそくりで買ったんです! お願いですから、逃走するときは、雪が止むのを待って、車で下山してください!」
その大胆な暴露話に、犯人達も、ぼく達も、全員絶句した。
「な・・・・売り上げ少ないと思ったら、そんなものを買ってたのか!!」
リーさんが顔を真っ赤にして叫ぶ。
「だって・・・・だって・・・・」
今日子さんが今にも泣き崩れそうになりながら言う。
ミッキモーさんももらい泣きをしながら歌い出す。
「ええいいあああ、君からもらい泣・・・」
「うるせぇって! 言ってんのが! わからねぇのか! このヒゲ!」
ミッキモーさんが犯人達によって袋叩きにされている間に、クボータさんがOL達を助けた。

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