2009/09/04

かまうぃたちの夜(15-1)

第15章 一つの推理
全員ぎくりとした様子でこちらを見る。
「ほ、本当かね?」
リーさんもおどろいている。
「犯人って・・・・・・まさかあたし達の知っている人の中に、犯人がいるって言うんじゃないでしょうね?」
真理はおそるおそるたずねた。
「・・・・・・残念だけど、そういうことになる。」
「そんな・・・・・・」
ぼくは言った。
「犯人は、お前らだーーー!!!!」
片っ端から指さした。
「みんながぼくを騙そうとしてるんだーーー!!!!」
視線が痛い。
「透・・・・・・とにかく、2~3時間寝た方が良いわ」
真理が悲しそうな顔をしながら言う。
「ごめん、じゃあ真犯人を言うね」
何がとりついてたんだろう?
・・・・・・自分でもよく分からない行動をとってしまった。
ぼくは軽く咳払いをして、再び言った。
「やっぱり犯人は、お前らだーーー!!!!」
片っ端から指さした。
「今日まで余計なことはするなと指示しておいただろーーー!!!!」
やっぱり何かとりついてる。
「と・・・・・・透」
もはや真理も絶句していた。
その時、どこからか声がした。
「何で、おれたちだとわかったんだ!?」
玄関のあたりでたむろしていた見知らぬ人と、さっきシェルターから出てきた客が、近づいてきた。
「け・・・・・・計算したのさ」
「どんな?」
リーダー格っぽい人が胸ぐらをつかみながら更に聞いてくる。
「あ、あの、円周率は3.14で教えられるが、3.14159で計算すると、たまに答えが0.00159分だけ若干増えた影響が出る。 だから、君らが犯人だと思ったのさ。」
勝手に名乗り出た犯人に驚いてたぼくは、適当なことを言った。
「え・・・・・・円周率3.14159だと? ・・・・・・なるほど、おれたちが円周率を3で計算していたところを、そこまで計算していたのか。 バレるわけだ。」
こいつ、話がかみ合ってないのに乗ってくる馬鹿な上にゆとり教育なのか。

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