2009/08/07

かまうぃたちの夜(4)

第1章
http://yamasan-net.blogspot.com/2009/08/blog-post.html

第2章
http://yamasan-net.blogspot.com/2009/08/2.html

第3章(前編)
http://yamasan-net.blogspot.com/2009/08/httpyamasan-net.html

第3章(後編)
http://yamasan-net.blogspot.com/2009/08/3-2.html

第4章 メッセージと姪ド
フロントに着くと、女の子三人組とリーさんがなにやらもめていた。
「ちょ・・、ちょっと。落ち着いて話して下さい。一体どうされたんですか?」
「だから! 今部屋に戻ったら、床にこんな・・・こんな物が!」
女の子達が震えながら、リーさんに小さな紙切れを差し出した。
気になったぼくは、紙を奪い取る。小さな紙切れには、赤い字でこう書き殴ってあった。

『こんや、12じ、だれかとあそぶ』

「コンニャク、12個、糸コンに・・・する!?」
ぼくが読み上げると、みんなヨダレを垂らしながらゴクリと唾を呑み込んだ。
しばらくの沈黙の後、ようやくリーさんが口を開いた。
「誰かのいたずらでしょう」
「・・・悪趣味ね」
真理が眉をひそめる。
「こいつ漢字も書けないのか!?」
ぼくも発言したが、誰も聞いてくれなかった。
泣いた。
確かに、悪趣味ないたずらだ。それが本当にいたずらなんだとしたら・・・。
「でも、ヘンリー王子を助けに行ったら、絶対ゲマが出てくるんですよね?気持ち悪くて出入り口いけないわ」
そう言ったのはやせて髪の長い可奈子ちゃんだ。
それ何てドラクエ5?
「床に落ちていたんなら、ドアの下の隙間から入り込んだんじゃないですか?鍵はかけていらしたんでしょう?」
リーさんがそう言うと、女の子達はぽかんとした表情を浮かべた。
「そっかー、50cmの隙間から入ったんだぁ」
どうやら、そんなことにも気付きもしなかったようだ。後で夜這いしよう。
「・・・でもやっぱり気持ち悪い」
メガネの亜希ちゃんだ。
「何ならお部屋を替えましょうか?幸い私のベッドは4人寝れますから」
「その部屋にもテレビ、ついてます?」
ちょっとぽっちゃりした可愛らしいショートカットの啓子ちゃんだ。
「何でも用意しますよ、ヒヒヒ、すいません。ヨダレがこぼれちゃいました」
と、申し訳なさそうに手で口を拭く。
「他の空き部屋は?」
「あいにくふさがってます。ですから、私のお部屋で我慢していただくしか・・・」

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