A:時刻表ないなぁ、すいませーん。 駅員さん。
B:はい。 また、貴方ですか。
A:何だよ、またって。 時刻表ないんだけど、次いつ電車が来るんですか?
B:え? 乗りたいの? なんだ、改札であった時に言って下さいよ。 じゃあ出してきますね。
A:改札通って電車乗らないはずないでしょうが! 僕、電車乗っちゃいまーすって申告しないと準備しないの?
B:大変申し訳ございません。 エコのためです。 10人に9人は線路の上を歩いていますので。
A:歩いてたら交通機関の意味ないじゃん!!
B:お客様、他のお客様のご迷惑になりますので、このタミフルで落ち着いて下さいませ。
A:落ち着けねーよ、何出してきてんだよ。 早く電車出してよ。
B:かしこまりました。 チッ、嫌な客だ。
A:おい、今のチッて何だ。 チッてよ。 何考えてんだあの駅員?
ゴトン…ゴトン…ファーーーーーーン
A:あ、来た来た…おいおいおい、通り過ぎんなよ。
B:え? あ、お客様、初心者ですか? 弊社の電車は効率化のため飛び乗るのが常識なんですが。
A:乗れるわけねーだろ、各駅ごとに止まるのが常識だろうが!!
B:でもうちの3日前からの常連さんは時速80kmでも乗りましたよ。 入院しましたけど。
A:最近じゃん、そんなの常連じゃないでしょうが! しかも入院してるんじゃ問題でしょーが!
B:はい、じゃあ止まります。 止まればいいんですね。
A:何だ、この駅員兼運転手。 すげぇ腹立つな。
B:あ、お客様。 セルフサービスで発車の合図をお客様にやってもらってるんですが、宜しいでしょうか?
A:え? あ、いいけど。
B:すいません、じゃあ御願いします。
A:ってこれリコーダーじゃん! 何でこのタイプの笛なの!?
B:申し訳ございません。 経費節減のために私が中学時代から使っているものを使っております。
A:余計やだよ! 人が使ったヤツ吹きたくないよ!
B:お客様、唾液には殺菌作用もございますので。
A:他人の唾液だから嫌なの! わかんねぇのかよ、そんくらいよー!
B:はぁ… ボソッ(じゃあ自分のリコーダー持参してこいよ)
A:え? 今、マイ・リコーダー持っとけってこと言った?
B:いえいえ、とんでもない。 さっさと吹いて下さい。
A:何か、腑に落ちないけど。 この際、仕方ねぇや。
ピーーーーーーーーッ
B:ドアが閉まります。 ご注意下さい。
ガシャン
B:ご乗車有り難うございます。 この電車は車庫に入ります。 ご乗車なりませんよう、お気をつけ下さい。
A:いい加減にしろ。
-終-
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